慶はリハビリ病院に入院中、
ST(言語療法)、OT(作業療法)、PT(歩行訓練)を受けさせてもらって、それぞれの先生に馴染んでいきました。PTは先生が全力で遊んでくれるので、先生に会うと期待に目を輝かせて、抱っこしてー!という感じで近づいていきます。STは、スプーンの練習の時に顔を押さえられるので、この人の言うことは聞かなきゃダメらしいとわかってきたようでした。
OTは先生のことが大好きなようで、「自分、普段こういうのはやらないんですけど、先生がやれとおっしゃるならやるっす、よろこんで!」って感じで私も初めて見るような熱心さで訓練に取り組みました。
いつもわからないフリしてるだけで、言葉通じてるでしょ?!と言いたくなるほどです。
療育園では普段の活動に作業療法を取り入れてそれぞれに必要な動きを練習させてくれていましたが、専門の先生に個別でみてもらう機会はなかったので、私も、どんなことを教えてもらえるのか、興味津々で訓練に向かいました。
訓練中、慶が取り組む作業は療育園でも見たことがあるようなものでしたが、私にもらえるアドバイスが、食事の時に座らせる椅子と机や、使う食具、背筋を伸ばすストレッチなど、食事も含めた上半身に関わることを慶の状態に合わせて考えてくれたもので、とてもためになりました。
そして、このOTを、支援級の担任の先生が見学に来ました。
担任の先生がお見舞いに来てくれた時に、今後の為に勉強したいので訓練を見学させて欲しいと頼まれ、その旨OTの先生に伝えると、学校の先生が来るなんて初めてです!と驚いていました。訓練中は、普段と態度の違う慶をじっとりと見つめる担任と私。
お前ら邪魔すんなよと迷惑そうな慶は絶対にこちらと目を合わせないぞと決意したようでした。
担任の先生は、慶の入院を機に、院内学級の養護学校の先生と情報交換したり、この時のOTの先生と自らアポを取ってリハビリ病院を再訪したり、素晴らしい向上心と積極性でスキルを上げられたようです。