神様からの預かりもの

神様から人生の宝物を預かり中。ダウン症と自閉症を併せ持つ息子と心優しい娘の育児記です

入院生活 山籠り

慶の摂食障害で入院した時は、私は毎日家に帰れるつもりでいたものが、慶の自傷が酷く、急に私も付き添い入院することになって、自分の物は着替えとスマホ、現金少々を用意するのが精一杯でした。

病院での私の生活の場は、慶のベッドの隣に置かれた折り畳み簡易ベッドで、食事は地下の職員や外来者向けの食堂と院内の売店で売っているもの。入浴は週2日付き添いが浴室を使って良い時間があったので、その時にシャワーを浴び、そうやっていいよと担当看護師さんが教えてくれたので、歯磨き用の流しの蛇口の下に頭を突っ込んで毎日洗髪((流しに髪の毛が残ると気持ち悪いので拾って捨てていました)消灯後カーテンを閉めて体拭きシートで身体を拭いていました。

着替えが足りなくなるので院内のコインランドリーで慶と自分の洋服、タオルを洗濯して乾燥。みんな長期入院している病院ですから、レンタルのパジャマやタオルを使う人はおらず、院内のコインランドリーはいつも混んでいました。だいたいどの機械も使用中なので、終了まで10分くらいのものがあったら終わるまでコインランドリー内で待ちました。

同室の方の中には、病室内で盛大に洗濯物を干している方もいて、私もあれやりたいなぁと思っていましたが、看護師さんが本当は消防法的にダメなのよと言っていたので、洗髪時に使ったタオルを慶のベッドの柵に掛けるくらいで我慢しました。f:id:utamarinco:20200820152519j:image慶のベッド、元々こんな感じでしたので。

私達が入院している時に工事中でいずれ開業するとのことでしたが、この時は院内にコンビニはなく、売店は洗剤も売ってるキオスクという程度の品揃えでした。

歩いて行けるところにコンビニありますか?と聞くと、ありますよ、と行き方を教えてくれる人もあり、いやあ、あんなとこまで歩けないよという人ありで、教えられた道を途中まで行ってみましたがまったく視界に入ってこなかったので、たぶん「歩けないこともない」という距離だったのではないかと思います。

バスで「街」に行くこともできたようですが、片道25〜30分かかって、行き先もあまり行ったことがない街なので、店の場所がわからなくて手間取ったりしたらどうしようと不安で、行かずじまいでした。

なぜか携帯電話使用可能と表示してある場所では電波の入りが悪く、公衆電話でカナメに電話して幼稚園の様子などを聞いていました。

他の母子入院しているお母さん方は、自分で車を運転して買い物に行ったり、近くの温泉に行ったりしていましたが、私は運転できないので、完全に山籠り。強制的に物を持たないミニマルな暮らしになっていました。(これって「ミニマム」じゃないんですね、初めて知った!)