離乳完了期を過ぎ、本来普通の食べ物を食べていなくてはいけない時期になっても、慶は哺乳瓶からミルクを飲むだけで、離乳食を食べるスプーンを顔に近づけられることを一切拒否していました。一生このままでいられるはずもないので、なんとか離乳食から食事の訓練をしていかなくてはなりません。
まずは、摂食障害に関する知識が豊富な歯医者さんに診てもらって、機能面の問題がないか確認します。本格的にやる時には、物を飲み込むところをレントゲンで撮りながら確認すると聞きましたが、慶はお医者さんの前でミルクを飲んで見せたり、離乳食を勧めて見せたりしました。こういう時に気まぐれでぱくっとひと口食べたりしてきちんと飲み込んだので、歯医者さん的には問題が無く、本人の気分だねーということになりました。
もちろん通園していた療育の先生方も給食の時間にチャレンジしてくれたり、調理の活動をした時に興味を持って口に入れないか試してみたり、手を尽くしてくれました。
こうして悪戦苦闘する間にも時は経ち、いつまでも粉ミルクやフォローアップミルクでは栄養が足らないだろうということで、「エンシュアリキッド」という栄養剤を飲ませることになりました。
これで栄養面は一安心だったのですが、今度は慶がこの栄養剤を溺愛してしまって、更に離乳が進まなくなってしまったのです。
摂食相談していた歯科のお医者さんは、自分でも試しにこの栄養剤を一週間飲み続けたことがあるそうですが、胃がもたれて食事をする気がなくなったと言っていました。濃厚なお味らしいです。
離乳食拒否との闘いは小学校入学後まで続きます…。