ダウン症の子は心臓の病気を持っていることが多く慶も心房中隔欠損・心室中隔欠損・肺高血圧という病気を抱えていました。心臓の各部屋を隔てる壁に穴が開いていて、穴を閉じないとずっと呼吸が苦しいままになってしまうので、穴を閉じる手術を受けることになっていました。手術前に細気管支炎で入院することになり、手術を受けられるかどうか心配しましたが、幸いそちらは回復して、術前の心臓カテーテル検査なども滞りなく受けることができました。
手術前に、外科の部長さんから「私が経験した中でも１０本の指に入るくらい肺高血圧の状態が悪い。手術後肺が大出血することもあるから、手術終わった当日の夜、ご両親は病院に泊まり込んで下さい」と言われて、大学病院の部長先生があんな風に言うのだからよほど悪いのだろうと心の底から震え上がり、夫は説明中顔が完全に硬直してこれ以上ないほど目を見開いていましたが、手術から帰って来た時には部長先生はニコニコと「開けてみたら大したことなかった！帰っていいよ！」とおっしゃいます。ちょっと拍子抜けしましたが、とにかく無事に手術を乗り切ることができて良かったです。
