神様からの預かりもの

神様から人生の宝物を預かり中。ダウン症と自閉症を併せ持つ息子と心優しい娘の育児記です

苦節十余年からの小さな一歩

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慶は小さい頃から、私のことを横目で見て、まっすぐ目を合わせてくれない子でした。

抱っこも嫌いで、頭を撫でるようなスキンシップも、自分がやってほしい時以外は嫌がって逃げてしまいます。

手遊びしたり、歌を歌ってあげたりすればじっと見たり聞いたりしますが、お母さんと遊んでいるという感じじゃなくて、お母さんで遊んでいるというか…

たとえば「糸巻きの歌」を手をくるくる回すアクション付きで歌えば、喜んで笑いながら見て、もう一回やってと、私の手を取って要求することはできるけど、誰かに遊んでもらって嬉しいとか楽しいじゃなくて、手がくるくる回るのを見るのが楽しいから何回もやって欲しいだけで、

「楽しいね」と話しかけても、早よもう一回やれ、とばかりに私の手を取って要求を繰り返すのみ。

ミルクが欲しければ哺乳瓶を渡してきますが、これにも甘えるような感情はなく、渡せばミルクを作ってくる装置くらいに思ってそうな感じ。

とにかく全く心が通い合う気がしませんでした。

哺乳瓶を渡されたからミルクで満たして返したのに、一口も飲まずに床に投げられたり、意味のわからないこともたくさんありました。

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そんな慶が、少し前から私に抱きついて来るようになったんです。

せっかく可愛くスキンシップするようになったのだから大袈裟に「抱っこするのかー!そっかーかわいいねー」と声をかけると

笑い返すようになってきました。

カナメにも抱きついたことがあるようですが、ヨダレがついて迷惑なので無反応だったらしく、その後カナメに対してはあまりやらないようですし、学校の先生には一切やらないそうです。

10歳を過ぎて、初めて慶からの愛情表現らしきものを体験できて、私は1人幸せを噛みしめています。

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先日、おむつ替えをしようと新しいおむつを持って慶に近づいた時には、

私からおむつを取り上げると、ゲートの向こうに投げ入れ、走って逃げました。「あー、このいたずらっ子!」と追いかけたら、ケタケタ笑いながら更に逃げます。私も「待て待てー!」と追い続け、

12歳にして初めて鬼ごっこが成立しました。

また、ほかの日のこと。慶が私の手を自分の頬に持っていったので、慶の顔を両手で包むように触ってあげたら、今度はその手を同じように私の頬に持ってきたので、自分の顔を少し触った後、また慶の顔を触ると、慶は嬉しそうに笑っています。

「かわりばんこ」が成立したのもこれが初めてでした。

手招きに応じてこちらに来るようになったのも慶にしてはすごい進歩です。(最終的に来る時も、4〜5分経ってからとか、一度目を逸らしてからとかだった)

「立って」や「座っての指示も通るようになりました。

知的な面で伸びたところがあるかはよくわかりませんが、こちらの指示には意地でも従わないという態度が無くなったので、検査をすれば発達年齢が上がるかもしれません。

まあ、発語がない限り2歳以上にはならないだろうし、検査がどうでも実生活には関係ないので、特に受けさせたりはしませんが。

2歳くらいから離乳食を頑として拒否し、ミルクしか口にしなくなってから、リハビリ病院に入院してスプーンから物を食べるようなるまでの間は本当に辛くて大変でしたが、今になってあの時のお返しがもらえているようで、幸せだなあと思っています。

慶がオッサンになってしまう前にこの日がやってきて、本当に良かったです!

 

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