神様からの預かりもの

神様から人生の宝物を預かり中。ダウン症と自閉症を併せ持つ息子と心優しい娘の育児記です

転校活動その1

 

f:id:utamarinco:20200831140803j:image市内に特別支援学校ができるまでの繋ぎのつもりで入った市立小学校でしたが、素晴らしい先生方のおかげで思いの外居心地が良く、焦って転校しなくても良いかなと思っていた一年生の秋、これはなるべく早く特別支援学校に移らなくては、と思う出来事が起こりました。

ただ一度だけ、数分のことですが、慶が教室から脱走して先生が完全に慶の姿を見失ってしまったことです。支援級の教室は、2つの部屋の間仕切りを開放して一つの部屋をお勉強用、もう一つの部屋を食事とリラックス(クールダウン)用という感じで使っていて、慶は1人でリラックス部屋のトランポリンの上で寛いだりすることも多かったようです。先生がお勉強部屋の方に慶がいないのに気づいてトランポリンの方に捜しに行くと、慶の姿は無く教室のドアが開いていたそうです。f:id:utamarinco:20200831141220p:image

先生、もう半狂乱で捜してすぐ近くで見つかったようですが、これを聞いて、やはり慶のような子を預かるのに、市立小学校の建物では厳しいよなぁと思いました。療育施設や特別支援学校では、子供の手の届かないところに鍵がありますが、支援級では大人の腰の高さくらいのところに、内側からは簡単に開く鍵があるだけです。この時慶が何事もなく見つかったのは運が良かっただけで、危険予知力ゼロの慶がもっと動き回っていたら、階段から落ちたり池にはまったりしていてもおかしくはありませんでした。この環境では、もしも親の私が付き添っていたとしても、トイレに立った隙など、いつ行方不明になるかわかりません。

当時支援級では、介助員さんを含めて大人4人で11人の子どもを預かっていましたから、これはいつ起こってもおかしくないことでした。

もちろん慶が痛い思いや苦しい思いをするのも嫌ですが、もし慶が何か事故を起こしたら、寝る間も惜しんで支援級の事を考えている担任の先生の責任になってしまうのも、いつまでも慶をここに居させてはいけないと考えるようになった大きな要因となりました。