我が家はベッドタウンの住宅街にあります。
おそらくここの一画は40年余り前に分譲されたのではないかと思います。
その頃から住んでいそうなお家と、新築で若い世代が入ってきたお家があります。私達夫婦は新婚でここに越して来て、その後慶とカナメが生まれたので、うちより先に住んでいたご近所さんは、うちの子供達をお腹にいる時から知っていて、いつも気にかけてくれます。引っ越して来た当時はご近所付き合いが濃密な上、自分達より20歳かそれ以上年上かな?という方が多くて、ちょっと気を使うなあと思っていました。
ある冬のこと、夫の父が癌で入院していて、少し心配な容態だった時に大雪が降ってしまいました。何かあった場合に車が出せた方が良いから、うちから少し大きな道まで車が埋もれない程度に雪を避けておこうと夫婦で雪かきを始めました。少しするとお向かいの奥さんが「どうしたの?大変だから人が通るところだけでいいわよ?」と声をかけてくれました。
「主人の父が入院しているので、念のため車が出せる分だけ
掻いとこうと思って。2人でちょっとやっちゃいます。」とできるだけ手伝って欲しそうな雰囲気は出さないように答えましたが、奥さんも道具を持ってきて手伝ってくれます。
するとまた斜向かいのおじさんが「どうしたの?」と出てきます。向かいの奥さんが私達に聞こえないように小声で事情を説明するとおじさんも雪掻きに加わります。これが続くうちに「歌間さんちのおじいちゃんがいつどうなるかわからない」ということになって最終的に見たこともない人も加わって、うちのあたりの一区画完璧に雪掻きできてしまいました。歌間さんちのおじいちゃん、そこまで危なくはなかったんですけど…申し訳なかったです。
うちもこの時の恩を忘れず、雪が降ったらうちの周りばかりでなく、学校の周りの雪掻きをしたり、普段から自治会に協力したりしています。
写真のウッドデッキは近所のおじさんがDIYで作ってくれました。子供達が小さい頃はここにビニールプールを置いて水遊びしたり、シャボン玉遊びをしたり。今もこれのおかげで路面からの照り返しがなくなってすごく助かっています。